教育学部教員コラム vol.108

2017.01.01 こども発達学科 黒田 篤志

虹の話

下の写真は,過日,ある場所で撮影した虹の写真です。とても大きく,綺麗な弧を描いていたので,思わずカメラのシャッターを切りました。
虹は,英語にするとレインボー(Rainbow),雨の弓を意味します。少し科学的に虹を説明すると,赤から始まり,紫までの光のスペクトルが並んだ円弧状の光のことを言います。太陽光線は,色々な波長をもつ光からできています。その光は,波長によって色が変わります。波長の長い順に赤・橙・黄・緑・青・藍・紫に並ぶとされるのが一般的な考えです。また,太陽光線は,異なる物質である水滴との境界で進行方向が変わる性質をもちます。それを屈折といい,その変化の度合いを屈折率と呼びます。光の屈折率は,波長が長くなるほど小さく,屈折率の小さい順に,赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と並ぶのです。
虹の色が7色というのは,かのニュートンがもとになっているという説があります。ニュートンの生きた時代では,事象を7という数字と関係付けることが大切なことと信じられていました。その時代,色の基本として赤,黄,緑,青,菫(スミレ)の5色が考えられていましたが,ニュートンは,虹の光を観察し,どうしても2色加えて7つの色としたかったのです。それで橙,藍を加え7色にし,虹の色が現在のように赤・橙・黄・緑・青・藍・紫に決まったと伝えられています。
このように太陽が作り上げる虹は,7色の光をもつ美しいものですが,月の淡い光が作り上げる虹も幻想的な美しさがあります。月光によりできる虹は,月虹(げっこう)と呼ばれ,この虹がよく観測できるハワイなどでは,「見た人に幸せが訪れる」と言われています。虹には,人に幸せを感じさせる何かがあるのかもしれません。
このコラムを読まれ下の写真をご覧になった受験生に幸せが訪れ,よい春を迎えられることを祈っております。

 

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黒田 篤志(こども発達学科)

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