教育学部教員コラム vol.10
2008.12.18 こども発達学科 藤田三成
11月22日(土)午後、「不思議と楽しさいっぱい!」をテーマに
大学の隣にある、野島公園で第8回教員養成特別講座が行われました。
この講座は4月に小学校教員養成課程が発足したことを機に開始したもので、
幼稚園・保育園、小学校の教員をめざす学生のための講座です。
今、教員には「総合的な学習の時間」の実施や、
特別な配慮を要する児童の指導、保護者との対応など
教科の内容を教えるだけではない様々な資質が
求められようになってきています。
正規の授業の他に、この講座でそのような資質を更に養っていこうというものです。
今回は、子どもたちに野外体験活動を指導するに必要な、環境を観る目を養うと共に、
野外での活動のさせ方を学ぶことを目的に設定されました。
8月には三浦半島の城ヶ島で地層を観察し、
野外活動の指導法などについても研修を実施しています。
当日は、日本自然保護協会理事横山隆一さんを講師としてお招きし、
15名の学生と4名の教員が参加して有意義な講座になりました。
野島公園では黒松の実をついばむカワラヒワにはじまり、
ダイサギ、アオサギ、ユリカモメ、数種のカモ類、トビ、キツツキ類など
多くの野鳥やその生態について、その姿を確認しながら解説を聞くことができました。
また金沢区の海浜地域を特徴づける植生や樹木の解説、
自然観察における解説者の立ち位置の話など、
長年自然保護に携わってこられた横山氏ならではのお話でした。
参加した学生たちに、環境を個別にではなく
全体を見通してとらえる目が養われたように思います。
日暮れ間近、群れをなして食餌に向かうユリカモメを空高く望みながら研修を終えました。
藤田三成(人間発達学科)