教員紹介

教育学部教員コラム vol.24

2009.12.31 こども発達学科 鈴木秀雄

“とっておきの‘豊かな活動’‘生活’‘生き方’”を紡ぎ出そう

人間にとっての“楽しさ”や“おもしろさ”は、ある時には人や動物やあらゆる事象との交流で生まれる“楽しさ”であったり、ある時には秘密の発見や秘密の解き明かしから生じる“おもしろさ”であったりする。人はこの楽しさやおもしろさを“とっておき”の活動、生活、生き方に求めることは当然のことである。

 

仕事を天職(Vocation)として捉えるからこそ、しばし、その天職から離れて、事を成すことが「趣味と実益を兼ねた活動(Avocation)」であろう。このAvocationを本業から離れた“副業”などと訳したり捉えたりすることは全く正しいことではない。それだからこそ自由裁量時間に個人自らが最も自身にとって、こうありたいと求めた活動・状態を得るために、心の赴くままに事を進めることになる。

 

しかし心の赴くままに何をしても良いことにはならず、社会生活の中では、所謂、規範や公徳心(Sense of Public Duty)のあり方が問われることにもなる。現代社会における自由裁量時間としての余暇にこそ、利己的でないむしろ利他的な意識と行動が求められている。他者を思んぱかる心根の優しさや思いやりこそ殺伐としている今の社会に、ひとり一人が強い思いを寄せなければならない。心根の優しさは、何も人に対してだけではない。環境に対する思いも同じで、自分さえよければとエネルギーの無駄遣いや贅沢三昧が許される社会では疾うにない。そのためにも、“とっておきの‘豊かな活動’‘生活’‘生き方’”を紡ぎ出す必要がある。またその工夫も必要である。

 

そう説く私の“とっておきの‘豊かな活動’‘生活’‘生き方’”の紡ぎ出しの一つは、自宅横での菜園活動である。年間60数種類程度の野菜を育てるのだが、正に、趣味と実益を兼ねた活動(Avocation)である。環境面では、全く農薬を使用せず化学肥料もほとんど使用しない農法で、もちろんそれに変わる年間約2トンにも及ぶ堆肥作りは、家庭で出る様々な“生もの”の残りも活用している。藁を積み、米糠を堆肥の主材料にすき込み、この堆肥の温度を摂氏65度程度まで上げ発酵させながら数度の天地変えである切り返しの過程を経て良質な堆肥が出来上がる。勿論、次第に温度が下がるやいなやこの堆肥の中は多くのミミズが住み着く。ミミズの多さは堆肥の質の良さを知る一つの目安でもある。

 

〜自宅の菜園〜

 

 

春野菜の果菜作りの楽しみもさることながら、秋から冬にかけての葉菜、根菜類、特に大根、蕪、長葱、ブロッコリ、白菜、
ほうれん草、レタス、小松菜、冬菜、サンチュ、春菊は、寒さが増すごとにその甘さが増してくる。
葉菜類は肉厚となり、歯ごたえも良い。

 

 

〜レタス〜 〜蕪〜 〜サンチュ〜
〜大根〜 〜ほうれん草〜 〜春菊〜
〜ブロッコリ〜 〜白菜〜 〜ほうれん草〜

 

 

“土つくり”は、先ず畑を丁寧に耕すことが基本である。この農作業は、体づくりに最適で、むしろ耕作よりも筋力の維持向上や、心肺機能の向上に役立てようと、時に、ドキドキハーハーの心肺機能向上運動(有酸素運動)として、時に、ヨイショとばかりに筋力維持向上運動(無酸素運動)として“積極的身体運動のすすめ”を自身で心がけている。

 

どこかに出かけなければ楽しむことやおもしろさを味わえないというのではなく、家の周りに居ながらにして 、楽しむことと工夫するおもしろさも含め、作る喜びや育てる喜び、料理する喜び、食する喜びを家族と共に味わっている。

 

その個人や家族が“とっておきの‘豊かな活動’‘生活’‘生き方’”を紡ぎ出す工夫をすることこそがレジャー・レクリエーションそのものであると思っている。

 

鈴木秀雄(人間発達学科)

Hideo Suzuki, Ph.D.

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