教育学部教員コラム vol.88

2015.02.12 こども発達学科 東 卓治

第8回室の木コンサート

現代に生きていると、毎日必ずといっていい程耳に入り、気軽に楽しむことができる「音楽」。この音楽を自ら能動的に演奏し、それを観客の前で披露するとなると、大きな緊張や不安と闘うことになります。

 

去る2月1日に人間発達学科の学生による「室の木コンサート」が大学チャペルにて開催されました。昨年の11月頃にすべての演目が決定してからの3ヶ月間、出演が決まった学生たちは希望と不安の間を何度も行き来しながら練習に取り組んできました。ピアノを演奏する学生はピアノの音が揺らす空気の振動を耳と身体で感じ、歌をうたう学生は歌声を発する自らの身体と向き合いながら声の表現を追求しました。また、打楽器アンサンブルの学生はさまざまな音色とリズムの重なりの中で自分の役割を模索し、音楽劇を創作した学生は言葉と身体の表現をさまざまな角度から研究しました。

 

本番は約300名の学生が参加し、笑いあり、涙ありの濃密な3時間でしたが、初めて参加した1年生からは「本当に刺激を受けた」との声がたくさん上がっていました。これは「楽しいコンサート」の裏にある研究や訓練、試行錯誤を多くの学生が肌で感じ取ったということの現れだと思います。ほとんどの学生が何らかの形で音楽の授業に関わり、自ら演奏することの難しさを体験しているからこそ感じられたのでしょう。

 

今年ピアノを演奏した学生の中に「1年の時に室の木コンサートを見て以来、ここで演奏することが夢でした」という学生がいたように、もうすでに、来年の舞台に立つことを目標に努力する学生たちがいます。彼らの成長を後押しする喜びを感じながら、私自身も努力したいと考えています。

 

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東 卓治(人間発達学科)

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