教育学部教員コラム vol.159

2021.05.31 こども発達学科 久保 健太

気持ちをくみつつ、知識を生かす

我が家には、4歳の長女、2歳の次女、0歳の長男がいます。休みの日は、3人でにぎやかに遊んでいます。
最近は、長女と次女の兄弟げんかが盛んになってきました。次女が、長女に対して、自分の使いたいものや、したいことを強く主張するようになってきました。以前は、そこまでの自己主張をしませんでしたが、最近は、自己主張や自己発揮が、ずいぶん盛んになってきました。だから、長女と次女の間で、けんかが起きます。
長女は「順番で使おう」とか、「別々のクレヨンで同じ紙に書こう」とか、いろいろ提案してくれるのですが、次女には、それが飲み込めません。
実は、順番をつくれるようになるというのは、非常に高度な育ちなのです。精神分析家で哲学者でもあるエリク・H・エリクソンは、順番をつくれるようになることを「時間的見通し」を共有することだと説明して、第三期の人間関係に置きました。我が家の娘たちで言えば、一足先に第三期へと育った長女と、まだそこまでは育っていない次女との、ちょっとした食い違いが起きているのです。
長女と次女の、それぞれの気持ちを大事にしながら、そのような専門的な知識をもって、子どもたちとかかわる。教育学部は、そのための知識を学ぶ場所でもあります。

 

左から、長女、次女、長男です。

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