教員紹介
青戸 泰子

青戸 泰子

担当科目

発達心理学、障害児心理学、家族心理学、心理学研究法、他

氏 名 青戸 泰子(アオト ヤスコ)
所 属 こども発達学科
職 名 教授
専攻分野 学校心理学、特別支援教育、コミュニティ心理学など
最終学歴 筑波大学大学院 教育研究科カウンセリング専攻 博士前期課程修了 修士(カウンセリング)
立正大学大学院 文学研究科臨床心理学専攻 博士後期課程修了 博士(文学)
学部担当科目 発達心理学、障害児心理学、家族心理学、心理学研究法、他
長期研究テーマ 子どもが将来、社会的に自立して豊かな人生を送るために、どの様な環境や教育が必要であるのか
長期研究テーマ内容  教育現場には様々な子どもがいます。たとえば、学習に苦戦する子ども、人間関係に悩む子ども、そして、いじめ、不登校、自傷行為、非行、暴力、虐待など教育現場は課題が山積しています。その中で、一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育の充実が求められています。しかし、課題が解決されないまま長期化し、卒業後、若者の非行、ニート、引きこもりなどにも発展することがあります。つまり、これらは学校教育だけの問題ではなく、現代の社会的課題であり、人々のキャリア形成や生き方といった点からも重要な検討課題といえます。そういった背景の中で、文部科学省はキャリア教育の定義を、「一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる教育」としています。今後、子どもが社会的に自立して豊かな社会生活を送るために、どの様な環境や教育が必要であるのか、学校教育のあり方や、共に生きる地域づくりなど、コミュニティ心理学の視点を取り入れながら、子どもや若者のキャリア形成の研究を進めていきたいと思っています。
短期研究テーマ これからの支援教育-パーソナル・アプローチからユニバーサル教育へ-
「わかる授業づくりと人間関係づくり」に関する研究
短期研究テーマ内容  2007(平成19)年度に特殊教育から特別支援教育へ大きな転換が行われました。また神奈川県は「支援教育」と称して、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて「すべての子ども」を対象とした、一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育の充実を求めています。これは、将来の社会的自立を視野にいれたキャリア支援として重要な課題といえます。しかし、支援といっても問題が起きる要因や支援方法は様々です。そこで、「その子どもの中に何が起こっているのか」「どのような支援が有効か」といった、「見立てと支援方針を立て、チームで支援する」というパーソナル・アプローチの方法を探ることが大切です。しかし一方で、学校は個別の支援だけではなく、すべての子ども達への開発的・予防的関わりも重要になります。本研究は、パーソナル・アプローチの手法から、すべての子どもを対象にした「わかる授業の工夫」と「人間関係づくり」を柱にしたユニバーサル教育の効果、さらには地域資源を活用したコミュニティ・アプローチの検討を行っていきたいと思います。
主要業績
  • ①『教育心理学』(共著,2013年,丸善出版)
  • ②『児童心理』(特集「子ども理解を深める心理アセスメント」-特別支援教育・教育相談・学級経営に生かす-(臨時増刊2011年12月号)』(共著,2011年,金子書房)
  • ③『カウンセリング心理学ハンドブック(下巻)』(共著,2011年,金子書房)
  • ④『実践グループ・カウンセリング-子どもが育ちあう学級集団作り』(共著,2011年,金子書房)
  • ⑤『学級担任のためのカウンセリングとその実践(第1巻不登校)』(2006年,丸善) 他
ゼミの内容  子どもから大人までの発達や成長に関わる事象を、心理学的視点から研究していきます。これまでのゼミで取り扱ったテーマは次のようなものがあります。『母親への育児支援に関する研究』、『障がい者観の変容に関する一研究』、『児童の自尊感情と他者による肯定的な関わりとの関連』、『院内学級に通う児童への書道を通した関わりの効果』、『ひとり親家庭の大学生の自尊感情に関する研究』、『定時制高校生の自己肯定感を高める要因に関する研究』、『不登校児童生徒への支援に関する研究』など(抜粋)。 テーマを決めるにあたって、「何を知りたいのか?」「なぜ、知りたいのか?」「どのように知りたいのか?」といった課題を、深く掘り下げていきます。卒業論文の作成は、ある意味でカウンセリング・プロセスに似ています。自分自身の課題と向き合い、時には葛藤し、時には外側から概観し、やがて「私性」と「公共性」の両極の中で、新たな知見が得られることでしょう。それは、今後の生き方の糧となりえます。 共に心の世界を探求しませんか?自分自身のために、そして社会に貢献するために。
皆様へ
メッセージ
 コミュニティ心理学を専門領域としている私が、社会的課題として特に意識するキーワードは、「人々の孤立化」「無縁社会」などです。まるでカプセルに閉じ込められたように苦しむ母と子、引きこもりの若者、そして孤独な高齢者。世代は違っても問題は共通しています。これは、ここ十数年日本における自殺者が3万人を超えているという、社会的問題と背景が重なるように感じています。
 このような社会情勢の中で、私たちができることは何でしょうか?コミュニティ心理学で扱うキーワードには、「危機支援」であるとか、人がつながっている、支え合ってという「コミュニティ感覚」を高めること、そして、当事者同士が支援者となる「セルフ・ヘルプ(共助)」のシステム作りなどがあります。しかし、何よりも大切なことは、何か問題が起こってから対処するのではなく、起こらない環境づくり、もしくは起こってもすぐに対処できるような「予防のシステム」をつくることです。この「予防」という視点は、将来の日本を見据えたうえで大変重要であり、「共に生きる社会」をつくるきっかけになると考えます。私たちが目指す豊かな社会生活が、「支え合える人間関係」、「意味や価値を見出す」、「楽しいという想い」と捉えるなら、私たちができることは、人々の力を信じ、悲しみや涙を微笑や笑顔に変えられる、場の提供や人間関係の再構築ではないでしょうか。つまり、地域社会において、「人につながり、人と人をつなげ、人を活かすこと」、この取り組みこそが、人々の幸福に寄与できるヒントであり、将来の人々の孤立化を回避させ、希望の道筋になると信じます。今後も、様々な人々が連携し協働し合える地域づくりに少しでも寄与できればと考えています。
受験生へ
メッセージ
 皆さんは今、幸せですか?そもそも「幸せ」って何でしょうか?様々な議論の中で、この「幸福感」について心理学でも研究がなされています。そのひとつの答えとして、人は「親密な他者を実感すること」、「成長する自己を実感すること」そして、「論理的で柔軟な認知(見方や考え方)を持つこと」という3つの要素があげられています(牧野,田上,1998)。つまり、人が「幸せ」を実感するためには、それを支える、豊かな人間関係と、成長を実感できる主体的な活動と、そして、物事を多角的に見る力を養うことが必要といえます。近年、若者のニート、引きこもりといった問題は、社会問題まで発展していますが、これらの人の中には、人間関係をうまく築けない、もしくは、人間関係に傷ついてしまった、という場合も多く見受けられます。このような若者にも、まさに「親密な他者」と「成長する自己」が実感できるような体験と豊かな人間関係が必要なのだと思います。
 本学院は「人になれ 奉仕せよ」という校訓があります。実は、これこそが人の「幸せ」につながる大事な要素なのです。また、本学部は、人間の成長や発達と幸福(well-being)、そして、それを促進する環境づくりに関する研究を専門としています。本学での勉強や様々な経験は、きっとあなたの「幸せ」に寄与することでしょう。
 人の幸せとは?・・・愛され、褒められ、人の役に立ち、必要とされること・・・、本学および本学部で、この「幸せ」について、一緒に考え、共に経験し、皆で学んでいきませんか? あなた自身が「幸せ」を実感するために!
PAGE TOP
〒236-8501 横浜市金沢区六浦東1-50-1 TEL:045(786)7002
Copyright(c)2013 Kanto Gakuin University All rights reserved.