教育学部教員コラム vol.2
2008.07.03 こども発達学科 伊藤賀永
日本は物質的にとても豊かな国になりましたが、
精神的にはむしろ貧弱になっているのではないでしょうか。
最近は自由とか人権とかのスローガンだけが独り歩きして、
人間関係がないがしろにされているような気がします。
誰でも「からだの健康」に気を付けますが、
「こころの健康」のことをすっかり忘れているのではないでしょうか?
私たちのゼミではこうした普段忘れられた
「こころの健康」について考えています。
こころはどのように育まれ、成長していくのか、
また、傷ついたこころを癒すのはどうしたらいいのか
等といったことです。
写真はゼミの風景ですが、学生の真剣な表情をご覧下さい!
4年生のゼミでは毎回2人の学生が
自分の周辺や小説等から事例を探して発表しています。
ああでもない、こうでもないと、色々な意見が飛び交います。
また、発表が実に個性的!
最近も新撰組の沖田総司が話題になって、
まるで隣のお兄さんのことを心配するような調子で議論していました。
こころの問題に正解はありません。
だから難しいし、面白い!
こころについて考えていく中で、
私たちは「人間の存在の可思議さ」に気付き、もっと知りたくなるのです。
伊藤賀永(人間発達学科)