教育学部教員コラム vol.13

2009.02.05 こども発達学科 小泉秀夫

子ども理解のために

授業で子どもを理解するために、私が大事にしていることは、まず一人に着目して、その子の行動や動作・発言やつぶやき・ノート・つまずき・表情・友達同士の関わり方等をよく見て記録することである。

 

学生諸君が観察する時には、1つの授業について、少なくとも20項目以上を記録することを目指すようにいう。始めはどんなことでもよい。横を向いた、笑った、足をぶらぶらさせている等々。印象ではなく必ず見えた事実を書くようにという。漠然と全体を見ていたのでは、事実は見えてこない。見るというより、むしろ発見するといった方がいい。

 

 

始めは戸惑う。子どもの様子を観察して何になるのだろう。ただの観察日記ではないかと言ってきたりする。しかししばらく続けていると、子どものいろいろな面が見えてきて納得する。首を傾けてわからないことを示したり、手の挙げ方の中にも気持ちがこもっていたりすることに気付き始める。或いは先生の話を聞いて隣の子と微笑みあったりする中に授業への集中や二人の仲のよさや、どの子も授業に集中している時と飽きてしまっている時がある等々。さらに、一人の子どもがよく見えてくると、教師の働きかけや教材のことも、その子を通して見えてくる。

 

 

小泉秀夫(人間発達学科)

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