教育学部教員コラム vol.52

2012.04.05 こども発達学科 東 卓治

人前で「楽しむ」ために

私はオペラを歌うことを専門としていますが、先日久しぶりにミュージカル「オズの魔法使い」にライオン役で出演しました。
オペラは歌で感情表現することを中心に演技を構築していきます。それに対してミュージカルは、歌・台詞・ダンスなどが万遍なく入ってくるトライアスロンのようなところがあります。オペラ歌手がミュージカルに出演する場合、多くの場合問題になるのがダンスです。オペラ歌手は恰幅のいい人が多いので、ダンスをさせると絶望的な場合が多いのです。加えてオペラ歌手はマイクを使わないで歌うので、ダンスで呼吸が乱れるなかで歌の呼吸の支えを維持することも大変です。今回は島田明美先生の容赦ない?振付でだいぶ苦労しましたが、何とか許容範囲のレベルにはなったかなと勝手に自己満足しています。
久しぶりに準備期間が長い公演で、昨年の10月くらいから5ヶ月間「ああでもない、こうでもない」と練習を重ねてきました。途中、煮詰まったりしたこともありましたが、本番は緊張や重圧と戦いながらも、楽しく演じることができ、また共演した市民コーラスやお客様と充実した時間を共有できたように感じています。
受け身ではなく、人前に出て能動的に物事を「楽しむ」ためには、それまでの蓄積や準備が必要不可欠であることを改めて感じた公演でした。みなさんも授業内での発表やクラブ活動・学外実習などで人前に立つ場合は、色んな角度から時間をかけて準備をしてみましょう。そうすると、きっと人前でも緊張せずに楽しむことができると思います。

 

 

東 卓治(人間発達学科)

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