教育学部教員コラム vol.58

2012.09.27 こども発達学科 鈴木 秀雄

誰もができ得る範囲で考えるべきボランティア活動

“ボランティア”は、その語源はともかくとして、その語自体は、バリトンボス夫妻によって1896年、The Volunteer of America として初めてアメリカで使われた言葉である。
今夏、第30回のオリンピックがロンドンで開催されたが、まさに近代オリンピックがアテネで始まったのも1896年である。そのような時代がボランティアの始まりでもある。
ボランティアは、単なる遊び(Mere Play)でもなければ、仕事(Work)でもない、これら2極の間に必ず存在する自由裁量時間、いわゆる余暇(レジャー)の中で現れる活動・行動である。
忙しいとか、大変だとか言うのではなく、また、人それぞれに限りある時間の中で生活するにせよ、自由裁量時間が皆無ということはない。ボランティア活動は、自らの意思・意志で自由裁量時間を活用し、社会参加とともに社会貢献できる範囲で実施することに尽きる。誰もができ得る範囲で考えるべき活動と行動がボランティアなのである。
損得ではなく、精神的な便益(Benefit)を求めることはあるとしても、具体的利益や収益(Profit)を求めるものではない。そこに崇高な価値・意義が生まれてくるといっても過言ではない。
筆者は、今夏も、アウトドア活動・マリンスポーツフェア2012の実行委員長としてボランティア活動を進めたが、多くの人々(写真)の協力があって行事が運営された。
ボランティアは、決して特別な活動・行動ではない。しかし日々に寄り添う掛け替えのない、“とっておき”の活動であることは確かである。

 

 

鈴木 秀雄(人間発達学科)

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