教育学部教員コラム vol.91

2015.05.07 こども発達学科 黒田 篤志

室の木キャンパスの自然 ~タイワンリス~

春休み・土曜日の朝、仕事をしようと室の木キャンパスに向かった。大学で私を迎えてくれたのは、下の写真にあるタイワンリスである。約2年半ぶりの再会であった。いや、同じ個体なのかどうかは分からないが、久しぶりにタイワンリスを見かけることになった。エテルニテ前の坂道辺りを行ったり来たりしているので、ひょっとしたら写真に残せるかと、慌てて研究室にカメラを取りに行った。その後、撮った写真が下である。

 
タイワンリスは、ネズミ目リス科ハイガシラリス属に属するリス類の小動物である。在来種であるニホンリスより少し大きく、頭胴長が約21 cm、尾長が約18 cm、体重は約360g 程になる。大学で見かけたタイワンリスも、丁度その位の大きさだろうか。日本では、1935年に伊豆大島の公園から逃げ出し、その後、神奈川県南東部から長崎県、熊本県まで、日本各地で生息を確認できるようになった。何とも、凄まじい生命力である。2005年に外来生物法による特定外来生物に指定されているので、飼育などが原則的に禁止されている。

 
さて、室の木キャンパスは、隣接した公園にある森林、野島公園など豊かな自然に囲まれ位置している。エテルニテで食事をしているとき、ふと外を見るとタイワンリスとご対面ということもあるかもしれない。そこに、自分の安らぎを求めるのもよし、在来種の絶滅危惧に思いを馳せるのもよし、大学には、そういった思考の自由を保障する時と場がある。受験生には、是非、味わってもらいたい。

 
ちなみに、タイワンというわけではないが、鳴き声は、ワンワン、クックッというから愛嬌がある。憎めないのは、私だけだろうか。

 

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黒田 篤志(こども発達学科)

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