教育学部教員コラム vol.133

2019.03.01 こども発達学科 石渡浩司

「イースター」っていつ?、何?

このコラムが載る頃には、イースターが近くなっていると思われます。と言っても、イースターはクリスマスと異なり、年によって日が変わる「移動祝日」なので、それがいつのことかすぐに分かる人は、なかなかいないでしょう。かく言うクリスチャン教員の私でも、少し前に調べて、今年は4月21日(日)か、と認識したような次第です。イースターの日がどのように「算定」されているかと言いますと、「春分の後の最初の満月の後の最初の日曜日」です。これは、4世紀に小アジア(現在のトルコの一部)で開かれた教会代表者会議で正式に決まりました(どうしてそういう「算定法」になったのかはここでは省きます)。今年は、かなり遅い日にちで、早ければイースターは3月にある年もあります(昨年は4月1日。なお、日にちのことをいう場合には、正確には、イースター・デー〔Easter Day〕となります)。

最近「イースター」は、日本社会でも認知度が上がっているように思いますが、何の日かを知る人はそんなに多くはないのではないでしょうか。イースターはキリストの復活を記念してお祝いする日です。ですので、英語の‘Easter’の音写である「イースター」は漢字では、「復活祭」と書きます(こういうことを述べていますが、教育学部こども発達学科に入って、必修科目の「キリスト教と教育」を勉強することになっても、キリストの復活を信じなさい、と言われたり、信仰を強制されたりすることは一切ありませんので、ご安心ください)。

なお、イースターは、毎年日にちが変わっても、必ず日曜日になります。聖書の記述によれば、キリストが復活したのが日曜日の朝だったからです。初代教会の人たちは、キリストの復活を記念して毎日曜日に礼拝するようになり、その後、キリスト教がローマ帝国に広く浸透していく過程で、ローマ帝国は日曜日を休日にしました(その後、ローマ帝国はキリスト教を国教としました)。取り敢えず、現在日本において、日曜日が休日なのは、元を辿れば、「キリストの復活」に遡る、ということくらいは知っておいて損はないかと思います。ちなみに、日本において、日曜日が休日となったのは、1876年(明治9年)のことです。

 

 

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