教育学部教員コラム vol.169

2022.04.12 こども発達学科 長澤 真史

小学校への就学移行の支援

4月になりました。新しい学校、新しい職場に移った人も多いと思います。誰しも新たな環境に入るのは、ドキドキするものですね。期待と不安が入り混じります。障害やその他様々な理由で、特別な教育的ニーズのある子ども達は、特に大きな不安を抱えながら入学という節目を迎えることがあります。私は特別支援教育を専門にしていて、以前に、そうした子どもたちのグループ活動に携わっていたことがあります。そこでは、幼稚園や保育園の年長さんたちと学校探検をしたり、授業体験をしたりしていました。小学校への見通しを持ち、不安よりも期待の方を大きくしてほしいというねらいです。また、子ども達以上に親御さんが大きな不安を抱えていることもあります。「わが子が学校でうまくやって行けるのか」「小学校の先生たちとどのようにコミュニケーションをとればいいのか」心配事は尽きません。こうした移行を支えるためには、保育者や教師の連携が大切です。園の先生方は、その子の好きなこと、必要なサポート、園で配慮してきたこと等をまとめた引継ぎシートを作成します。心配を抱える保護者の情緒的な支えになることも求められます。小学校の先生たちは、それを受けてクラスに子どもを迎え入れる準備をします。初めての場所が苦手な子どもの場合は、入学式の会場を下見させてもらって、当日を迎えたという例もありました。教育学部では、保育士・幼稚園教諭の免許資格を取得できるコースと小学校教諭の免許を取得できるコースがあります。どちらを目指す学生にも、子どもの視点、保護者の視点に立って、こうした移行を支えられる人になってほしいと思い、この話を授業で紹介しています。新しい環境への移行をむかえた皆さんに、良い出会いがありますように。

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