教育学部教員コラム vol.171

2022.06.28 こども発達学科 黒田 篤志

室の木キャンパスの自然 -アブラゼミ-

写真は,昨年の夏,早朝に撮影したアブラゼミの写真です。

アブラゼミ(学名: Graptopsaltria nigrofuscata)は,半翅目セミ科の昆虫です。日本では,一番見かける代表的なセミの一種です。毎年,室の木キャンパスの夏は,アブラゼミの鳴き声である「ジジジジー」「ジージー」が風物詩となっています。アブラゼミの名前は,この「ジジジジー」「ジージー」という鳴き声が,油で揚げる時の音に似ていることから付いた名ともいわれています。体の色は,黒・褐色で,翅は不透明な赤褐色です。ただ,写真にあるように,羽化したときは,きれいな緑がかった白色です。幼虫は,地中で6年間生活し,7年目に地中に出て羽化しますが,成虫の寿命は2~3週間です。地上生活の儚さからか,セミの抜け殻のことを空蝉(うつせみ)とも呼びます。

皆さんは,空蝉と聞いて何を思い出されますか。源氏物語でしょうか。万葉集でしょうか。万葉集には,笠女郎(かさのいらつめ)が詠んだ「うつせみの人目を繁み石橋の」という相聞歌があります。

室の木の自然の中にも風情を感じる夏が,もうすぐ参ります。

 

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