後藤 沙希

担当科目

福祉心理学、カウンセリング概論、子育て支援、ほか

氏 名 後藤 沙希(ごとう さき)
所 属 こども発達学科
職 名 講師
専攻分野 福祉心理学、臨床心理学、子育て支援
最終学歴 高崎健康福祉大学大学院健康福祉学研究科保健福祉学専攻修了 博士(保健福祉学)
学部担当科目 福祉心理学、カウンセリング概論、人間と心理、子育て支援、心理学研究法、こども発達論Ⅰ、保育キャリア演習Ⅰ・Ⅱ、保育実習指導Ⅰ、ほか
長期研究テーマ 子育て期における家族や家庭に対する心理的支援の展開
長期研究テーマ
内容
人生100年時代と言われる時代を生きる私たちや社会の中でWell-beingを形づくるために、心の豊かさや幸福追求など心理的な視点を重視する価値観が広がりつつあります。しかし、日本における子育てをめぐっては、保護者や養育者が自分自身の心理的な側面を重視することが困難な状況にある場合も少なくありません。また、日本が直面している大きな社会的課題である少子化、子どもの貧困、児童虐待などに関しても、残念ながら減少する兆しが見えてきてはいません。その背景には、確かに、これまでも物的支援や経済的支援など目に見えるかたちでの支援はなされてきてはいますが、子どもだけでなく大人側が抱く怒りや不安などの情緒面、夫婦や家族間の関係性から生じる課題など、表立って見えてくることのない心理的な側面への支援については体系化されていないという現状が考えられます。そこで、この研究では人々の日常生活の中で心理的支援が導入されることによるWell-beingへの影響について検討し、さらに、いかにして心理的支援を促進することができるのかについても提言していきます。
短期研究テーマ 子どもに関わる専門職養成課程における多職種連携教育のシステム構築
短期研究テーマ
内容
保育や教育の現場では、子どもをめぐる問題や課題に対し、「チーム学校」の在り方のように、保育士や教職員などが各々の専門的な視点に心理や発達の視点を加え、対応や支援を検討していくという考え方が浸透してきています。つまり、現場で起こる多くの事柄は、ひとつの職種や一面的な見方だけでは解決や改善にまで導くということに難しい現状がある、と言い換えることもできます。このように多職種が協働しながら問題や課題に向かう多職種連携(IPW: Inter-Professional Work)に関する教育は、すでに医療領域の専門職課程においては多職種連携教育(IPE: Inter-Professional Education)として体系化されつつありますが、子どもに関わる領域である保育、福祉、教育領域においては未だに教育システムが未構築であるという現状があります。一方で、現場レベルでは心理や福祉の専門職が保育士や教職員と関わり、ケースワークがなされています。この研究では、現場での実践的な多職種連携について様々な角度からデータ収集を行い、専門職課程における多職種連携教育の促進や効果について研究していきます。
主要業績 後藤沙希 (2023). 「子育て支援領域のソーシャルワークにおける心理的支援の課題 (2)」『保育ソーシャルワーク学研究』、9、49-62頁
後藤沙希 (共著) (2023). 「子育て支援に向けた心理的支援の課題と展望について」『高崎健康福祉大学総合福祉研究所紀要 健康福祉研究』、20(1)、49-56頁
後藤沙希 (2023). 「日本における子育て支援の変遷」『埼玉学園大学紀要 人間学部篇』、23、227-234頁
後藤沙希 (2022). 「心理職からみた行政機関による子育て支援の現状-子育て世代包括支援センターに焦点をあてて-」『駒沢学園心理相談センター紀要』、19、11-15頁
後藤沙希 (共著) (2021). 「子育て支援領域のソーシャルワークにおける心理的支援の課題 (1)」『保育ソーシャルワーク学研究』、7、29-43頁
後藤沙希 (2017). 「乳幼児をもつ母親が抱く孤独感に関する研究 ―離職経験の視点を加えて―」『駒沢学園心理相談センター紀要』、13、104-108頁
皆様へ
メッセージ
近年、様々な場面で「連携」という言葉が多用されています。その背景には、問題や課題となる多くの物事に対しては、ひとつのやり方や一人では解決したり、乗り越えたりすることが容易ではないということがあるからではないでしょうか。「連携」という言葉を軸にして保育・教育現場を見てみると、虐待や不登校等子どもをめぐる社会的課題に対し専門職同士が協働して行う「多職種連携」の必要性が既に謳われています。また、有効的且つ実践的な「多職種連携」がなされためには、まずは互いに人として尊重し合うこと、職種や役割に対する理解を深め合いながら連携内容や方法を探っていくことが重要です。しかし、残念ながら連携・協働そのものに対する理解不足、価値観の相違から生じる対立、具体的な実践能力の不足、本業の多忙さ、閉鎖的な空間の中で醸成される雰囲気等によって、それらが促進されない現状もあることは否めません。このようなことから、社会に出る前の大学の専門職養成課程において、自己理解を通じた他者理解、連携・協働に対する遂行能力、ケースワークに関する能力を備えた人材を育てるということが私自身の目標であると同時に、子育て期に関わる保育・教育領域における多職種連携教育のシステム構築が現時点での大きな課題と捉えています。
受験生へ
メッセージ
子どもと関わる専門職である保育者や教員を目指す学びの中で、学生生活を楽しく有意義に過ごすことはもちろん、様々な機会や環境、人々との出会いを通して、自分自身の成長や変化に気づき、感じることの出来る4年間を過ごして欲しいと思います。きっと、それらは実際の現場において子どもや保護者への関わりや支援の中で生かすことが出来るはずです。また、本業である保育や教育に加えて、人々それぞれにある「心」に関心を寄せ、心理学的な理解を一緒に深め、多面的な視点をもつ専門職を目指しませんか。関東学院大学のキャンパスで皆さんと学び合えることを楽しみにしています。
e-mail saki-g [at] kanto-gakuin.ac.jp
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