齊藤 由美子

担当科目

障害児心理学、肢体不自由の教育Ⅰ、ほか

氏 名 齊藤 由美子(さいとう ゆみこ)
所 属 こども発達学科
職 名 教授
専攻分野 障害児心理学、特別支援教育(特に肢体不自由・重複障害領域)
最終学歴 カンザス大学スペシャルエデュケーション学部 大学院博士課程修了 Ph.D.
学部担当科目 障害児心理学、重複障害・LD等教育総論、特別支援教育基礎理論、特別支援指導法、肢体不自由の教育Ⅰ、肢体不自由の心理・生理・病理、障害者援助技術演習、特別支援教育実習指導、ほか
長期研究テーマ 重い障害のある子どもの自己決定、インクルーシブ教育
長期研究テーマ
内容
セルフデターミネーション(自己決定)の力を育てることは、障害の有無に関わらず、重要な教育課題です。どんなに重い障害をもっている子どもでも、自分にとって大事なことが自分でわかり、それを実現するために何らかのアクションを起こすことが大切です。その力を育むために必要な教育的支援を明らかにし、教育現場での実践を広めていくことが研究テーマです。また、子どもたち同士がお互いのセルフデターミネーションを認め合うことは、すべての子どもが共に学ぶインクルーシブ教育の実現にとって、とても重要であると考えています。そのために教師・保護者等、周りの大人がどんな教育環境を整えることが大切なのか、追求していきたいと思います。
短期研究テーマ 交流および共同学習における子どもの学び、諸外国におけるインクルーシブ教育、本人中心の計画(person-centered planning)
短期研究テーマ
内容
インクルーシブ教育への志向は世界的な潮流です。日本では障害のある子どもとない子どもが共に学ぶ「交流及び共同学習」という教育施策があります。交流及び共同学習場面における子どもたちの学びを充実させること、我が国の今後の取り組みに活かすべく、インクルーシブ教育がより進んでいる諸外国の教育システムを分析すること、などに関心があります。また、重い障害のある子どもの家庭や地域での生活の質(Quality of Life)を向上させ、自立と社会参加を目指していくために、本人や家族の夢を計画に反映させる「本人中心の計画(person-centered planning)」の推進に、教育現場とともに取り組んでいます。
主要業績 齊藤由美子・小澤至賢 (2020). 「我が国の小・中学校内における交流及び共同学習の展望についての一考察~米国の最少制約環境(LRE: Least Restrictive Environment)施策の展開と多層的な支援システム(MTSS: Multi-Tiered Systems of Supports)の取組から示唆されるもの」『国立特別支援教育総合研究所研究紀要』、47、21-37頁
齊藤由美子・小澤至賢・大崎博史 (2018). 「小・中学校の特別支援学級に在籍する重度の障害のある子どもの学びとその学びを支えるもの ―担任へのインタビューと学習場面の観察を通して―」『国立特別支援教育総合研究所研究紀要』、45、37-52頁
齊藤由美子 (分担執筆) (2017). 「教師の力量向上につながる校内研修と合理的配慮」『共生社会の時代の特別支援教育第2巻 学びを保障する指導と支援:すべての子供に配慮した学習指導』ぎょうせい
国立特別支援教育総合研究所「ぱれっと(PALETTE)」作成チーム・齊藤由美子(編) (2016). 『手厚い支援を必要としている子どものための情報パッケージ ぱれっと(PALETTE) ―子どもが主体となる教育計画と実践をめざして―』ジアース教育新社
Saito,Y. & Turnbull,A.(2007). Augumentative and alternative communication practice in the pursuit of family quality of life: a review of the literature.Research and Practice for Persons with Severe disabilities, 32, 50-65.
ゼミの内容 特別支援教育関連(特に、肢体不自由・重複障害領域)、重い障害のある子どもの自立と社会参加、通常の学級における学びのユニバーサルデザイン
皆様へ
メッセージ
小・中学校には、障害のみならず様々な教育的ニーズのある子どもたちが少なくありません。学校においては、以前は「障害のある子ども」に対して「障害に応じた支援」を限定的に行っていましたが、現在では「学校の子ども全員」を対象に「多様な教育的ニーズに応じた階層的な支援」を柔軟に行うことが求められています。また、教育的ニーズのある子どもたちの「自立」と「社会参加」を実現するにあたっては、子ども自身の力を育むことはもちろん大切ですが、社会の側の「排除しない」「共に生きる」という姿勢が大前提となります。そして、将来の社会を担う子どもたちがその姿勢を学ぶのもまた、学校です。障害のある子どもを含むすべての子どもたちが、集団やコミュニティにおいて自己実現できるように、また、共生社会の担い手となる子どもたちを育んでいけるように、微力ながら、地域の教育現場と一緒に取り組んでいきたいと考えています。
受験生へ
メッセージ
特別支援教育は、「障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援する」という視点に立って行われます。「自立」とは、よりよく生きること(Well-being)につながります。重要なのは、人生の主人公として、主体的に、その人らしく生きることです。どんなに重い障害があっても、自分の夢や希望を育み、その実現に向けて何らかのアクションを起こすことができます。そして、それを支援する教師は、子どもから様々なことを教わりながら、たくさんの喜びをもらえるやりがいのある仕事です。ぜひ、この大学で、一緒に特別支援教育について学んでみませんか。
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