教育学部教員コラム vol.162

2021.08.24 こども発達学科 城倉 登代子

心身一如

私は授業の一方、公認心理師として子育てカウンセラーをしている。専門の臨床心理学を土台とし、保護者がわが子について考えるのに伴走するのだ。ともすると落ち着きがないと思える我が子の行動の背景にあるのは、大好きな先生に渡すお土産を探そうと親を連れて駆け回る子どもの姿でないか。保護者にとって支えとなる見え方を共に考えていく姿勢は、先生と呼ばれる仕事に就く学生達に大切な支援の営みだ。

行動や身体の背景にあるこころの動きは、子ども理解において重要だ。両親の不仲に心を痛め、不登校になる子ども。親子関係という心の問題が、摂食障害という体の病気に影響する事例。学校や園の様子を見るだけでは、子どもの悩みは分からない。幼くなればなるほど、言葉でなく体や行動で語る。

最近、病を経験した。医者にメンタルだと言われ、臨床心理士なので自分で対応出来るつもりでいた。本当は、身体の病気なのに。心身一如―こころとからだは一体である。特別支援学校教諭養成課程で、心に病を抱える子どもの領域を担当している。子ども理解や保護者のサポートを得意とする保育者・小学校教員養成をしたい。

心身一如 (作品:村松香代子)

 

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